さくらさくら2009

  • 26 千鳥が淵の月
    この季節だけは日本人に生まれてよかったと思う。

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2008年4月30日 (水)

ミュージカル「Zorro」舞台レポ(第2幕その5)

第13場
暗幕の前に椅子が並べられ、シンプルな下着のようなドレスのルイサが出てくる。並べられた椅子には、それぞれ、おつきの者たちが、花嫁支度のスカート、ビスチェ、ネックレス、ティアラ、花束、ベール、髪飾りなどを手に持って出てきて座る。
ルイサが静かに悲しげにこの選択は、間違っているのかしら、と歌いだす。
♪ The Man Behind the Mask
マスクの後ろの誰ともわからない人に私は恋をしてしまった、と悲しく歌いながら、立っているところに、おつきの者が次々と立ち上がって、スカートを巻き、ビスチェを着け、ネックレスを付け、と花嫁衣裳を着付けて行く。ベールをつけ、髪に花飾りをつけると、歌の終わりとともに着付けが終わり、寂しげな花嫁が一人立つ。
この人形を着付けるような場は、見ていてそれなりに面白いが、結構長く、いつも非常に眠くなった。

第14場
支度の出来た花嫁姿のルイサのもとに、ラモンが来る。
「ああ、きれいだ、では、結婚式を始めよう」
後ろには、大きな十字架が下りて来てセットされており、椅子が並べられて、神父、兵士と参列の人々が出てくる。イネスも来て座る。ラモンは、
「結婚式には、ゲストを招かないといけないな」 と言うと
「ガルシア軍曹!ゾロをここに連れて来い!」 と命令する。
ガルシアが、後方から、マスクをした黒い衣装の男を連れて出て来て座らせる。
「では、我々のゲスト、ゾロの正体を見るとしようか」 と近寄り、
「ガルシア!そのマスクを取れ!」
さっと帽子とマスクを取り去り、男がすっくと立ち上がると、それは、ドン・アレハンドロだった。
驚きで、ラモンは、アレハンドロに走り寄る様子で、
「ドン・アレハンドロ?」 とささやくように言う。
「正義が行われた、ラモン、お前は終わりだ」 とドン・アレハンドロはラモンを見据えながら言う。
「捕まえろ!」
ラモンが叫ぶが、兵士たちは、ドン・アレハンドロの姿を見て、
「セニョール」
と声を和して、ひざまずき、剣を抜いて差し出す。
「ガルシア!どうした!」 とラモンが近寄ろうとすると、ガルシアは、ラモンに剣を突きつけて出てくると、剣先を大きく円を描くように動かして言う。
「どうだ、このGサインを付けられたら怖いだろう」(場内、爆笑)
そばで聞いていたイネスもガルシアの豹変にびっくりして立ち上がる。だが、ラモンは、とっさに、そのガルシアの剣を奪うと、その剣をそばに居たルイサに突きつけ、ルイサをかかえこんで、神父に詰め寄り、
「早く、結婚式をしろ!」 と迫る。
まわりの者は、ルイサがあぶないので、身動き出来ない。
神父は、「この神聖な場所でそのような事をしては・・・・」などと、もごもご言うが、ラモンに「早く!」とせかされ、「汝らは・・・・」と、もごもごと言い始める。
だが、ラモンに
「省略!早く式を済ませろ!」 と即されて、
「ルイサ・デルガード、この者を夫とするか?」
の問いにルイサは、すぐには答えない。
「早く言え!」 とラモンが剣を突きつけながら、言うと、ルイサは渋々、答えようと口を開きかけたその時、鐘の音が響き渡り、鐘のロープにつかまったゾロが、大きくスイングしながら現れ、人々は逃げ惑い、大混乱の中、ルイサはラモンの手を逃れて逃げる。
降り立ったゾロは、ラモンに剣を突きつけるが、ラモンは、壁際まで逃れ、上着を脱ぎ捨ててシャツ姿になり、まわりに迫ってきた兵士たちと剣を交え、兵士たちは、かなわず逃げ去る。そして、ラモンは、向かってきたゾロと対峙するや、2人で激しく剣を交えだす。この殺陣のラモンの剣さばきが美しい。
その後ろをドン・アレハンドロがうろうろとしている。
「こいつに、我々の秘密を言ってやったらどうだ!」とラモンはアレハンドロに叫ぶ。
アレハンドロは、“よせ!”、などと小さな声で言いながら、うろうろしているが
「何言っているんだ!?こいつがルイサや民衆にした事を知っているだろう!」
とゾロは叫んで、いっそう猛々しく剣を交えてラモンに迫る。
そして、ついにラモンののど元に剣を突きつける。
だが、これは、ラモンが、自ら剣の前に身をさらしたようにしか見えなかったが、ゾロの殺陣がまずくて、そう見えただけなのだろう。
うろうろしていたアレハンドロが、それを見て
「よせ!お前たちは兄弟だ!」 と叫ぶ。
“エッ!”と2人とも身をひき、一瞬にらみ合うが、すぐにラモンはゾロのマスクを取ろうと駆け寄る。
ゾロは、ラモンの手がかかる前に自ら帽子とマスクを取り去る。
無論、ディエゴが現れる。
「お前!」
ラモンは、吐き捨てるように言うと、
「よくも、今まで私を欺いてくれたな!」 といっそう激しくディエゴに迫る。
ショックを受けたディエゴは、やや守勢にまわるが、互角の戦いは続く。
ラモンが、太いロープを切ると、背後の大きな十字架が、大きな音とともに前倒しに倒れ、そこにラモンは飛び上がる。
ディエゴは、背後のドン・アレハンドロを見、ラモンを見、
「ここまでだ!ラモン」 と剣をひこうとするが、ラモンは、
「逃げるな!彼は、お前を愛していたのだ!だが、お前は、彼の名前とともに去って行ってしまった」
対するディエゴは、何かもごもご言っているがきき取れない。
「私は、どうすれば良かったというんだ、誰も知らない秘密をかかえ、やれる事をしたまでだ!」
ラモンは、十字架の上から話しながら、何か足元をごそごそしている。
「だが、お前は戻ってきた。そうして、マスクの陰に隠れながら、お前は私のすべてのものを奪って行ったのだ!」
そう言って、剣を突きつけるが、ディエゴに振り払われて、剣を落としてしまう。
丸腰になったラモンは、剣を構えるディエゴを見る。
「もう、終わりだ」、とディエゴ。
「決して降参はしない!さあ、ディエゴ、私を殺せ!獣のように、殺すがいい!」
叫びながら、うずくまるようにするが、次の瞬間、十字架の下から銃を手にしてディエゴに向ける。
あっと驚くディエゴとドン・アレハンドロ。
「剣を置け」 
とラモンに言われ、ディエゴは、剣を床に置く。だが、もう一方の手で、何かを隠し持ってラモンに見えないよう背中にまわす。
剣を置いたディエゴに、ラモンは、
「よし、では、これから一緒に見ようじゃないか」 
とディエゴに向けた銃をすーっと動かしアレハンドロに向ける。
「我々の父親が死ぬところを」
「NOOO!!」
ラモンが引き金を引こうとした瞬間、ディエゴが手に持ったナイフをラモンに投げつける。
ナイフは胸に刺さり、ラモンは仰向けに倒れこみ、重みで十字架はさらに倒れて、逆さ吊りとなって、果てる。
この十字架、逆さ吊りは、ディエゴとの切羽詰った会話の途中から、足元をごそごそして、ブーツの右足首に停め具をかけておいたもので、さらに左足は十字架の腕木に膝折れでかけてささえ、見事な逆さ吊りになったのだ。
胸のナイフは、タイミングよく、ラモン/アダムが自分で胸に差し当てたのだが、実にうまく投げたナイフが刺さったように見えた。アクションは、文句なく上手い。
ディエゴは、首をうなだれて、ラモンの死を悼む。
ドン・アレハンドロが
「すまなかった、息子よ」
とディエゴに寄って行き、肩に手を置く。
そこに、ルイサが駆け込んで来る。
「セニョール・ゾロ?」
「もう、ここですることは終わった。俺は消える」
ディエゴは、深くうなだれて顔は見えない。
「あなたは、誰?私は、あなたのものよ」
「初めて会った時から、ずっと愛していた」
暗がりに立ち、ディエゴが言う。
「お願い、何も変わらないから、あなたが誰だか教えて」
言われて、ディエゴはゆっくりと振り向く。
あっと息を呑むルイサ。
大きな鐘の音がして、ラモンとともに十字架は背後の黒幕に消えていく。
ディエゴとルイサの愁嘆場の間中、後ろではラモン/アダムがずっと逆さ吊りになっているので、気になってしょうがなかったが、奥に消えてようやくほっとする。

第15場
大きな鐘の音が鳴り響き、人々が拍手したりしながら出てくる。
ドン・アレハンドロが群集を前に大きな声で宣言する。
「正義は、貫かれた」
なんか、ここがひっかかる。
本当のワルは、こいつじゃないか、という気がして仕方がない。
「我々は、誰ともわからない、ミステリアスな怪傑ゾロに感謝したい」
人々は、拍手喝采して喜ぶ。
「そして、もう一人、感謝したい者が居る。勇気あるガルシア軍曹が、私を助けてくれたのだ」
拍手の中にガルシアが照れくさそうに出て来るが、
「勇気ある、ですって!?そうかしら」
との声がしてイネスが出て来る。
「本当に勇気ある人なら、一人のジプシー女に愛を打ち明ける勇気もあるはずだけど?」
とイネスは、ぐいぐいとガルシアに迫るが、ガルシアは引かずに立ち向かい、
「試してみて」
と言うや、イネスを抱え込んで倒し、派手にキスしてみせる。
人々がやんやと喝采する中にディエゴが
「何、どうした?何かあったの?」
と言って出てくる。
かなり白々しい。
「ゾロが助けてくれたのだよ」 とアレハンドロ。
「ゾロか、ゾロよ永遠に我が地に出でて治めよ、だ」
とディエゴは茶化し気味に言う。
「ホントにそう思うよ、それ以上じゃない、僕には出来ないから」
そこにルイサが進み出て、
「あなた、なんて言ったの?マスクが必要かしら?」
「マスク?」ディエゴはうろたえ気味だ。
「そうよ。嘘つき。だらしないし、移り気だし・・」
「ああ、」とうなだれるディエゴ
「面倒見てくれよ」
ルイサが進み出て
「いいわ、説明して」
とたんに、人々は、にぎやかに一緒に踊りだす。
♪ Bamboleo

大団円。

カーテンコール
ジョビ・ジョバの曲とともに、楽しく、華やかにカーテンコールが繰り広げられる。
♪ Djobi Djoba
ジプシーたちが出てきて踊りだし、チェゴ、イネス、ガルシアも出てきて、一緒に手拍子で踊りだす。ドン・アレハンドロ、の次にラモンが出て来ると、軽いブーイング。
悪役に対する、敬意らしい。
ルイサ、ディエゴ/ゾロが出て来て、全員で楽しく踊りまくる。
ラモンは隣のドン・アレハンドロと掛け合いのように、すごくのりのりで踊っている。
皆が、一回、舞台横に引くと、カスタネットを手に、ジプシーたちが前面に出て来て、激しいフラメンコを踊りだす。
見ると、ラモンは、アダム・クーパーの顔になって、ジプシーたちのフラメンコと同じ振りで踊っている。
ああ、真ん中に出て来てくれ~!
激しいフラメンコダンスの間、ディエゴ/ゾロ役の人は、はじめから踊るのを投げて、舞台手前で、横たわって見ていた。
ずっとラモン/アダムから目が離せないので、ディエゴ/ゾロが手前に寝転がっているのに、気が付いたのは、最後の5回目の時だった。
踊りだすと、アダムはやっぱり目を惹く人だ。
フラメンコが終わると、今度はバンボレオの曲にのり、全員踊りだす。
本当に楽しそうに踊っているアダムを見ていると、すべて許す気になって、ま、いっかという気分になった。
若い指揮者が出てきてあいさつ。
オケピは、舞台下に隠れて見えないが、大変よい演奏だったので、惜しみない拍手を送る。
出演者が、舞台そでに消えて行っても、曲は、いつまでも楽しく続き、楽しく、幸せな気分になって席をたった。

ミュージカル「ゾロ」観劇記(速報版)

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