さくらさくら2009

  • 26 千鳥が淵の月
    この季節だけは日本人に生まれてよかったと思う。

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2008年4月30日 (水)

ミュージカル「Zorro」舞台レポ(第2幕その3)

第2幕
第7場

日暮れ後の暗い町の広場の隅に、荷馬車が停まっている。
荷馬車の上には、大きな樽と、その樽に寄りかかるように、麻布を頭からすっぽりかぶせられた人物が座っている。暗闇の中、上から、ロープにつかまったゾロが、静かに降りて来る。そっと地面に降り立つと、ロープをはずし、あたりを警戒しながらに荷馬車に近づく。
ロープをはずすのに、結構もたもたしていて、時間がかかる。どうも、この人、アクション系はダメだ。
荷馬車上の人影に近づき、「もしや、あなたは?」 とそっと声をかけるが、荷馬車の人物が、さっと麻布を引き剥がすと、ラモンだった。
馬車に仁王立ちになり、
「来たな、ゾロ!お前のために仕掛けた罠だ」
荷馬車から、身軽に飛び降りると、
「捕まえろ」 と大声で命令。
周りから、銃を持った兵士たちがばらばらと出て来て取り囲み、銃を構える。
ゾロは、しまった、という様子をするが、取り囲まれて逃げ場がない、と見るや目前の荷馬車に飛び上がり、大きな樽の中にもぐり込んでしまう。一同、あきれて見ていたが、ラモンは、驚いたものの、
「なんて馬鹿なヤツだ、樽ごと撃ってしまえ!」と命令する。
一斉に火を噴く銃で、次の瞬間、樽はばらばらに吹っ飛ぶ。
煙ただよう樽にラモンと兵士たちが走り寄るが、そこには、樽の破片が広がるばかりで、ゾロの姿はない。あっと、驚き、ラモンは、あたりを見回すが、大きな雷鳴の音がして、背後の建物の上にゾロが現れる。ラモンが、「あそこだ!撃て!」 と命令するより早く、ゾロは笑い声を残して逃げ去る。

舞台暗転

第8場
ジプシーたちのキャンプ。細々とした木が生えているところを見ると、屋外らしい。周りに三々五々、ジプシーたちがけだるそうにすわり込んだり寝たりしている。右はしには、焚き火がたかれ、そのそばにルイサが横たわっている。ジプシーたちのキャンプにかくまわれて、いるのだろう。
寝ているルイサが、うなされてパッと起き上がり、「イネス!イネ―ス!」と周りを見回して呼ぶが、その様子にそばに居たチェゴが気づいて駆け寄り、ルイサに寄り添う。やさしい人だ。
「ゾロがつかまって殺されてしまう夢を見たの」 とチェゴに訴え、チェゴは大丈夫、大丈夫といった様子で、ルイサをやさしくなぐさめる。
そこに、ゾロが出て来る。はっと立ち上がるルイサ。引き合うように寄っていき、おずおずと2人で手を取り合い、静かなギター曲と共に踊りだす。
ルイサがあまりに近づきすぎると、ゾロもとまどうような様子で、ルイサを遠くへ押しやったりするが、ルイサが、ちょっと!という様子で、ドンと足を踏み鳴らすと、また寄り添って、踊りだす。次第にその距離は縮まり、ゾロは、ルイサにそっとキスするが、すぐにルイサを離すと、走るようにして立ち去ってしまう。残されたルイサが、呆然として立ち尽くすところそばで見ていたイネスが近寄って来る。
ルイサ「ゾロが来てくれたわ」
イネス「知ってるわよ」
ルイサ「ゾロと踊ったわ」
イネス「皆、見てたわよ」
ルイサ「ゾロがキスしたの」
イネス「それも、見てたわよ」
「だけどね」 とイネスが言い出す。
「あんたってまるで小さい女の子みたいにうぶで、見ちゃいられない、あれじゃあ、殿方も逃げて行ってしまうわよ、もっと大人の女としての魅力を出したらどうよ!」
「そんな・・、どうしたらいいの?」と問うルイサにイネスは、
「そうねえ、こうやるのよ、」 とルイサに近づき、きっちりと着ていた上着を脱がす。
「ちょっと、音楽やって!」 と楽しい曲が流れ出し、それに乗るように、イネスはどんどんルイサの着ているものをいじりだす。
♪ Djobi Djoba
「そう、まず、このブラウスは、こう」 とブラウスの肩を落として、大きく肩を出し、ぴっちりしたベストを着せる。それから、腰にスカーフを巻き、髪には、赤い薔薇をさしてやる。そして、イネスは、こうするのよ、とばかり魅力たっぷりに情熱的に踊りだす。まわりにジプシーたちも出て来て、共ににぎやかに情熱的に踊りだす。
見ていたルイサも、はじめは遠慮がちに振りをまねしている様子だが、やがてイネスたちの激しいダンスにも負けじと、手拍子を取りながら、カルメンのように情熱的に腰のスカーフをひらつかせながら踊りだす。ルイサ、イネスとジプシーたちは一丸となり、フラメンコのように激しく踊る。
ここの、ジョビ・ジョバの曲にのっての群舞は楽しく、見事。
素晴らしい群舞が終わると、客席からは、割れんばかりの拍手。

拍手も終わらぬうちに、舞台奥から、ふいにラモンが銃を手にした兵士たちと出てくる。ガルシア軍曹も居る。
「静まれー!ゾロはどこだ!」
びっくりしたルイサが、走り出て、ラモン、あなたは間違っている、というような抗議の声をあげる。
ルイサを認めるや、ラモンは、
「私は、カリフォルニアを知っている、ここ救うのは私だ」 とラモンは言うと、兵士に
「連れて行け!」 と命令。
ルイサは、抗議の声をあげながらも、兵士たちに無理やり連れて行かれてしまう。
ラモンは、ガルシアに、
「ここに残って、この辺りみな燃してしまえ!」 と命令して、足早に立ち去る。
当惑した面持ちで、銃を持っておろおろした様子のガルシアにイネスがつかつかと近づき、「あんた!あんな命令をきくわけ!?」 と問い詰める。
「だって、大佐の命令だから、俺に選ぶ権利はないもの」 と言うのに、たたみかけるように、イネスが、
「皆は選べないわよ確かに、でもあんた!あんたは自分で考えて選べる人でしょ!」と言う。
「だって、これ俺の仕事だから」 とぐちぐちと言い訳めいた答えに、イネスは、さらに「仕事って、ゾロを捕まえて始末しようって事じゃないの!あんた、ラモンのやり方見ているでしょ、無実の人が大勢縛り首になって、残された子供たちが泣いているのよ、皆苦しんでいるのよ、あんたは、そういうの全部見てるでしょ!ラモンには心がないんだから!」とまくしたてて、
「あんたはわかってくれると思っていたのに 」と言い置いて、仲間共々、引き上げて行ってしまう。残されたガルシアは、途方に暮れたように立ち尽くしているばかり。

舞台暗転

第9場
マスクを脱ぎ捨てたゾロが、嘆きながら、おろおろと行ったり来たりしている。
「僕は、どうすればいいんだ、彼女はゾロを愛しているんだ、ディエゴではなく・・・・」とばんばん自分の頭をたたいたりしている。
チェゴがあわてた様子で、走り出てきて、ルイサのスカーフを持って、身振り手振りで、ルイサがラモンに連れて行かれてしまった、と必死に訴えるが、ディエゴは、自分の苦悩にすっかり気を取られていて、それに気づかない。一時に二つの事は考えられないタイプらしい。

必死の身振りもむなしく、緊急事態が通じないと見たチェゴは、ルイサのスカーフをにぎりしめて、また走り去ってしまう。自分一人でなんとかしようと思った様子だが、後にこれが彼の命取りになってしまうのだ。
チェゴが行ってしまったのも気づかない様子で、ゾロの格好で苦悩するディエゴは、自分は、なんなのだ、と歌いだす。
♪ Myself

舞台暗転

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